「人事や経理職の転職って、なにをすればいいの?」「人事や経理ならではの転職サイトやエージェントが知りたい。」
そんなあなたのために、本記事では人事・経理職などの管理部門におすすめの転職サイト・エージェントを紹介します。転職する際のポイントや流れについても紹介しているので、記事を参考に転職の準備を進めてみてください。
人事や経理が転職するときのポイント

人事や経理が転職する際は、大切なポイントが5つあります。
それが下記のとおりです。
- キャリアの棚卸しをする|人事・経理は業務内容が多種多様
- 他業界も視野に入れる|軸をずらしていく思考も大事
- 成果・実績の言語化|必要に応じてプロのサポートを受ける
- 自己分析を忘れずに|なぜ転職したいのか自分を見つめ直す
- スケジュール管理をしっかりと|面接日程被りや有給申請に注意
転職活動で一般的な内容のほか、人事・経理など管理部門ならではのポイントも紹介しています。ひとつひとつ詳しく解説していきますので、自分の状況と照らし合わせながら読み進めてください。
1.キャリアの棚卸しをする|人事・経理は業務内容が多種多様
「転職活動をする際には、キャリアの棚卸しが大事」と聞いたことがあるかもしれませんね。なぜキャリアの棚卸しが大切なのでしょうか。
その答えは、自分の考えている業務と応募先の企業の業務が完全に同じとは限らないからです。
特に人事や経理などの管理部門の場合、会社の規模や担当者の人数によって業務内容は変わってきます。同じ人事・経理の道を進んできたからといって、まったく同じ業務をしているとは限りません。
たとえば会社の規模が小さかったり、担当者が少ない場合には幅広く業務をこなしているはずです。一方、会社の規模が大きかったり多くの担当者がいる場合には、ひとつの業務に特化していた場合もあるでしょう。
この場合、どちらの人も「人事・経理職の経験がある」といえます。しかし、経験してきたことやこれまでのキャリアは違ったものになります。
そういった違いからミスを防ぐためにも、自身のこれまでのキャリアを棚卸しし、できるだけ細かなところもまで業務内容を振り返ってみましょう。普段働いている場合は、目の前の業務に追われがちになります。
時間をとってキャリアの棚卸しをするなかで、長期的な目線で自分の働き方や業務内容などを振り返ってみるのをおすすめします。
2.他業界も視野に入れる|軸をずらしていく思考も大事
人事や経理などの管理部門は、どんな企業にも存在します。最近では一部業務をアウトソーシングする企業もあるとはいえ、業界を問わず転職できるのが管理部門の強みでもあります。
「●●業界の経験がないから…」と選択肢を絞ってしまうのではなく、広い視野で転職先を探していきましょう。先ほども紹介したように、人事・経理とひとことでいっても、行ってきた業務や経験は多種多様です。
あなたの経験が、全く違う業界の人事・経理部門で求められる可能性もあります。転職情報を収集する段階では、あまり業界を絞らない方が賢明です。
将来性のある発展途上の業界には、お金や人が集まっていきます。そのため給与水準が高くなったり、中途採用者を積極的に募集している可能性もあるのです。
「これからこの業界は上向くのか」という視点と、選択肢をある程度広げると、転職活動がしやすくなるでしょう。
3.成果・実績の言語化|必要に応じてプロのサポートを受ける
人事や経理職は営業などの部門と異なり、成果や実績を数字で伝えにくいのが特徴です。もちろん輝かしい実績がある場合は別ですが、「転職でアピールできる実績がない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
もしも成果・実績がないと思う場合には、業務を可能な限り言語化していくのがおすすめです。可能であれば、キャリアの棚卸しをした際に浮かんだことをベースに進めていきましょう。
言語化が難しいというのであれば、以下の質問を自身に投げかけてみてください。
- その業務を、部門外の人に伝えるとしたらどのように伝えるか
- 業務の途中で困ったこと・困難にぶつかったことはあったか
- 困難があった場合には、どのようにして解決したか
- 解決方法で一般化できることはあるか …など
もしお手上げの場合は、転職エージェントなどのプロに頼るのがよいでしょう。転職エージェントの中には、キャリアカウンセリングや書類作成のサポートをしてくれるところもあります。
エージェントの担当者は、数々の転職希望者を担当してきているため、専門的な立場からアドバイスをしてくれるはずです。後で紹介しますが、転職エージェントは管理部門に特化しているサービスも多いんですよ。
4.自己分析を忘れずに|なぜ転職したいのか自分を見つめ直す
転職活動をはじめる前に、自己分析を必ず行いましょう。「なぜ転職したいのか」がぼんやりしていると、複数内定をもらった場合に迷いが生じてしまいます。
また転職先が決まらない場合、「とりあえず応募しよう」という気持ちが生まれてしまう可能性もあります。
転職活動では内定がゴールになりがちですが、内定を最終目標にするのはおすすめできません。内定が目的になると、転職後に「こんなはずでは…」と後悔してしまう可能性があります。
自己分析を行い、転職の動機を明確にした上で、その動機からブレない転職活動をスタートさせましょう。
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5.スケジュール管理をしっかりと|面接日程被りや有給申請に注意
意外なポイントに思われるかもしれませんが、転職ではスケジュール管理も大切です。書類選考までは、スケジュール管理が雑になってしまっても大きな問題はありません。
しかし面接などの日程調整をする際は、現職のスケジュールを把握しておかないと困ったことになります。
有給申請などの事前ルールがある場合、その期日までに承認のフローを経ておかなければいけません。企業からの面接候補日が、有給の申請ルール上難しい場合には、事前に別日にしてもらうようお願いしておく必要があります。
一度面接日を設定してもらった後に、別日に変更してもらうのは可能な限り避けたいものですよね。
そのほか、有給の日にまとめて選考を入れる際は、時間に余裕をもっておきましょう。
場合によっては前の面接が長引く可能性があります。それが理由で次の面接に遅刻をしてしまうのは避けなければいけません。多くても午前と午後1件ずつにしておくと安心です。
人事や経理が転職するときの流れ

では、人事や経理が転職する際には、具体的にどのような手順を踏んだらよいのでしょうか。
具体的には、以下10個のステップがあります。
- キャリアの棚卸しを行う
- 転職したい理由を考えて言語化
- 自己分析を行う
- 志望業界の情報収集やイベント参加
- 書類の作成と応募
- 面接スケジュールの確認
- 内定の受諾
- 退職日・入社日の調整
- 引き継ぎ資料の作成
- 転職先に入社
全体の流れを確認できたら、以下の詳細な解説を読みイメージをふくらませてみてください。
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1.キャリアの棚卸しを行う
「転職の理由からでないのはなぜ」と思ったかもしれません。キャリアの棚卸しを先に行う理由は、転職の動機にもつながってくるからです。
転職を行う場合には、なにかしらの不満がある場合が多いでしょう。ネガティブな理由であったとしても、根本はキャリア設計の部分に関わる場合が多いのです。
そのためまずはキャリアの棚卸しを行い、自分の現状を把握しましょう。その上で転職理由を考えていくと、よりぶれにくい軸が作れるはずです。
2.転職したい理由を考えて言語化
続いて転職したい理由を考えます。ここで転職の軸をつくっていくイメージです。
転職への動機はさまざまあるかと思います。紙に書き出すなどして、正直な気持ちをまとめてみましょう。
また理由を考える際は、「なぜ転職したいのか」に加えて、「転職してどうなりたいのか」までイメージするとよいでしょう。
この記事を読んでいる方であれば、転職したい理由はすぐに思い浮かぶかもしれませんね。では、そこから転職後のイメージを言語化できるでしょうか。
転職後のイメージまでふくらませてから転職活動をはじめると、軸がぶれずに活動が進められるはずです。逆に、転職後のイメージがあまりない場合は、転職活動で壁にあたった際に迷いが生じる可能性があります。
3.自己分析を行う
キャリアの棚卸しと重複する部分もありますが、自己分析を行いましょう。自分がどのような人間なのか、客観的に分析していきます。
「自己分析が難しい」という場合は、自分に質問をなげかけたり、実際に友人や家族に質問をなげかけてもらうのがおすすめです。質問に答える中で、自分の強みが見えてきます。
4.志望業界の情報収集やイベント参加
自己分析まで終わったら、情報収集を進めていきます。転職イベントに参加するのもおすすめです。
オンライン開催で行われている転職イベント・セミナーなど、インターネットで情報を集めてみると良いでしょう。
合わせて、転職サイトやエージェントへの登録は、この段階で行ってしまってもOK。転職エージェントの場合は、キャリア面談や転職先の紹介があるかもしれません。
面談や紹介された求人を見て、客観的に見た自分を把握しておくとよいです。
5.書類の作成と応募
よい求人がある場合には、書類の作成と応募に進みます。履歴書は書いた経験がある場合がほとんどでしょう。ただ職務経歴書は、初めて書く人が多いはずです。
実際に書いてみて不安な場合には、インターネットや書籍で参考になるものを集めるほか、転職エージェントを活用するのもおすすめです。
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6.面接スケジュールの確認
書類選考に通過すると、面接は数回ある場合がほとんどです。面接の候補日を企業から提示されたら、現職との兼ね合いを確かめて早めに連絡しましょう。
可能な限り時間を空けず、早めの日程をおすすめします。他の候補者に内定が出た場合に、応募を締め切る可能性があるからです。
7.条件の交渉・内定の受諾
選考を無事通過すると、労働条件の交渉と内定の受諾をします。条件を提示されたら、必ず内容を確認しましょう。すぐに返事ができない場合には、いつまでに返事をするかを提示された場で決めてください。
もし条件に同意できる場合は、内定を受諾しましょう。内定の受諾は、新卒採用と異なり短期間のうちにしなければいけない場合が多いです。長くとも1週間で返事をするため、転職の理由・軸と照らし合わせながら内定を受諾するか決めましょう。
8.退職日・入社日の調整
内定の受諾と同時に、退職日や入社日も決定する必要があります。トラブルにならないよう、慎重に調整を行いましょう。退職日でトラブルになる場合もあるため、あらかじめ退職の申請フローを確認しておくのが吉です。
9.引き継ぎ資料の作成
退職日と入社日が決まったら、引き継ぎ業務を行いましょう。
10.転職先に入社
引き継ぎが終わったら、無事入社です。
おすすめ転職サイト3選

最後に、人事や経理におすすめの転職サイト・エージェントを紹介していきます。
まずは転職サイトを3つ紹介します。
- 人事転職.com
- 経理転職ナビ
- doda
1.人事転職.com|人事職ならまずこのサイト
人事転職.comは、JACリクルートメントの運営する転職サイトです。名前の通り、人事に特化しています。
またJACリクルートメントの強みでもある、外資系企業の求人も豊富にあるのが特徴といえます。「外資も含め、幅広い視野で転職先を探したい」という場合におすすめです。
2.経理転職ナビ|経理職ならまずこのサイト
経理の転職には「経理転職ナビ」がおすすめです。運営会社は、ワークポートという会社で、サポート面に定評があります。
経理職の中でも、細かな職種に絞って検索ができたり、株式公開の有無でも検索できるのがポイントです。経理の転職で迷ったら、まずは経理転職ナビに登録するとよいでしょう。
doda|求人数の豊富さが魅力
dodaは、転職情報サイトの大手です。案件数が豊富で、公開求人だけでも6万5,000件以上あります(2020/11/19時点)。
特化型のサイトでよい求人がない場合には、dodaを参考にするとよいでしょう。
また、dodaでは転職フェア等も実施しています。登録しておくと最新情報がもらえるため、おすすめです
おすすめ転職エージェント3選

- パソナキャリア
- 日本の人事部「人事の転職」
- 経理エージェント
1.パソナキャリア|管理部門に強い
パソナキャリアには「元人事」「元経理」など管理部門で実際に働いたことのあるアドバイザーがいるので、より的確なサポートが期待できます。
ちなみに、管理部門の転職決定者は3年間で170%もアップ!もし人事・経理・財務などの部門で転職したいなら、登録しておいて損はありませんよ。
2.日本の人事部「人事の転職」|人事の情報サイトが運営
人事の転職は、「日本の人事部」が運営する転職エージェントです。人事として働く中で、日本の人事部にお世話になっている方も多いのではないでしょうか。
転職エージェントとして、人事に特化していることはもちろんのこと、「人事お役立ち情報」などの情報面が充実しているのも魅力です。
登録をせずに見られる部分も多いため、使い勝手を試してみてから登録するのもおすすめです。
3.経理エージェント|経理特化型のエージェント
経理エージェントは、経理に特化した創業21年のエージェントです。「創業21年」と聞くと、若い企業に思えるかもしれません。
しかし、転職市場が活発になったのはここ5年から10年ほどだと考えると、歴史のある会社だといえます。転職成功事例も豊富であるため、転職のイメージをつかむためにサイトを利用するのもおすすめです。
登録をすると、個別面談で転職アドバイスもしてもらえますよ。
まとめ
本記事では、人事や経理におすすめの転職サイトやエージェントを紹介しました。
記事のポイントは、以下のとおりです。
- キャリアも転職理由も言語化が大切。客観的に自分を見つめよう
- 転職活動を進める際には、スケジュールを逆算して考えていこう
- 転職サイト・エージェントは特化型がおすすめ
この記事を参考に転職サイト・エージェントに登録し、転職活動をすすめてみてはいかがでしょうか。